ウィステリア茶会

2024年11月15日
ウィステリア

11月6日渉成園にてお茶会が開かれました。昨年と同様に3年生が亭主を務め、1,2年生と保護者が接待されるというウィステリア科全員での行事となりました。ウィステリア科では普通科では学ぶことのできない授業が数多くありますが、1,2年次に特別授業として京都の伝統文化を学ぶべく茶道・華道を学んできました。そして、3年生にとっては亭主を務めるという集大成となるのがお茶会です。

秋晴れの1日。空はどこまでも高く澄み渡り、白く細い雲が微かに流れる快晴の日、3年生は点前、給仕、案内、下足、水屋などの役割をテキパキとこなし、接待することの喜びも感じているようでした。制服も冬服に替わったばかりで、濃紺のブレザーが特に凛々しく、凛とした空気が茶室を埋めていました。1,2年生も作法を守りながらもそれぞれにお茶と紅葉を模した色鮮やかな和菓子を楽しんでいました。

15代将軍徳川慶喜の「渉成園」という額縁のある和室からは、大きな窓越しに庭園が臨めました。そもそも3代将軍家光の寄進によるものですが、時代をさらに遡れば、光源氏のモデルの1人である源融が、六条河原院を造営する際に奥州塩釜の風景を模して庭を造ったと言われる地であり、『源氏物語』にも「六条院」や「なにがしの院」のゆかりの地でもあります。融の供養塔も窓から臨めました。

渉成園。このような歴史深い地で伝統文化のお茶会を体験できることへの感謝、また普段よりお茶の作法を通じてマナーをもご指導をしてくださっている先生方にも深い感謝を表して解散となりました。