特別授業「医学序論」が行われました

2021年06月11日
高等学校

大阪市立大学 大学院医学研究科 総合医学教育学 教授

首藤 太一(しゅとう たいち)先生による特別授業「医学序論」を受講させて頂きました。

講義内容: “「プロ」のお医者さんになるってことは?”

講師紹介(大阪市立大学ホームページより引用)

首藤 太一(しゅとう たいち)先生

大阪市立大学 大学院医学研究科 総合医学教育学 教授

         同上     研究科長補佐 教務委員長

       医学部附属病院  総合診療センター長

         同上         卒後臨床研修センター長

         同上      スキルスシミュレーションセンター長

【担当教育概要】

医学部の卒前・卒後教育だけでなく、入学前教育(高大連携)、生涯教育も見据えた、

総合医学教育に取り組んでいる。【病も、人も、「診る」】医師の育成がモットーです。

 

 5月29日(土)に、首藤太一先生の特別授業「医学序論」をDVDで受講させて頂きました。中学3年生から高校3年生の参加生徒は、約1時間半、ライブで受講しているかのように、講義に熱中していました。講義中は、首藤先生が求めるコミュニケーションに必要な力を、自らに求めながら、懸命に首藤先生のお言葉に耳を傾け、反応する姿勢を見せていました。首藤先生は、画面から溢れるパワーで、「良医に求められるものはなにか?」という問いについて、生徒自らに考えさせ、様々なことを想像させ、正解がない問題、解がひとつではない問題に挑む大切さを痛感させて下さいました。そして、医師として、人として、求められる大切な“仁”について、様々な角度から生徒に問いかけて下さいました。生徒たちは、講義後、生徒同士で講義を通して発見したこと、感じたこと、考えたことなどを様々に語り合い、感動を共有し、同時に講義で得たものをいかに活かしていくべきかを模索していました。そして、遠い将来にではなく、“今日から出来ることを、今からすぐ行動していこう”、と各々に自らの課題を見出し、目を輝かせていました。そうした様子を見て、私たち教員も、いかに生徒たちがこの特別授業で、多くの刺激と学びを得てくれたかということを実感し、大変嬉しく思いました。このような貴重な機会を頂けたことに、生徒とともに首藤太一先生に深く感謝しております。

首藤先生から頂戴した以下2つの質問に対する、受講生徒の答えの抜粋を紹介させて頂きます。

 

質問①「よいお医者さんになるためには、どんなことを学ばなければならないと思いましたか?」

質問②「本日の講義の感想を書いて下さい。」

 

質問①に対する答え

Aさんの答えの一部抜粋

 よいお医者さんになるには、mindset【仁】が一番大切だと分かったので、それを養うために日頃から机上の勉強だけでなく、身の回りや社会全体の様々なことに目を向け、学ばなければならないと思いました。また、色々なことを知り、色々なことを考えられるようになることで、AIにはできない、人を「診る」ということができると分かったので、普段から答えのない問題について考えることから逃げずに、常に考え続けられる人間にならなければならないと思いました。たとえ、「正しいこと」や「答え」がなかったとしても目の前にいるその人のために、今、自分にできる最善を尽くすことのできる医師。それが良医なのだと感じました。

 

Bさんの答えの一部抜粋

 私はよいお医者さんは、知識が豊富で、医学的な技能が高いことが重要なのではないかと考えていました。しかし、首藤先生の授業を受けさせて頂いて、Mindsetが最も大切で、早い段階から身に着けておかなければならないのだとよく分かりました。また、患者さんの心に寄り添えるような医師になるためには、医学のことだけでなく、世の中のありとあらゆることに関心を向け、色々なことを学んでおくことも大切だと分かりました。私は、このようなことを、医学部に入学してから学び始めるのではなく、高校生である今からよく注意して、培うべきだと思いました。毎日、学校の先生方や友達、家族と話すときに、相手の目を見て、しっかり話を聴くことで、相手の伝えたいことや、何を思い、考えているのかを、正確にくみとることができるようになりたいと思います。

 

質問②に対する答え

Cさんの答えの一部抜粋

 授業の内容は一見当たり前のようなことで、でも実行するのはとても難しい、また、生きていくうえでとても大切だけれど、自分ができているかどうかには自信の持てないことばかりでした。私はやはり楽な道と困難な道を用意されたら、楽な道を選んでしまうと思うし、周りの目を気にしてしまうことが多いです。もっと豊かな生活を送るために、今一度自分の行動を見直したいです。

特に印象に残ったのは、「寸劇の巨人Final」です。もし私があの患者さんの担当医になったら人工呼吸器などの選択肢を選ぶと思います。でも首藤先生が奥様の話を聴き、優しく「お迎えが来たみたいです」と伝えたことは、本当に印象に残り、心に響き、今自分が学校でDVDを見ているということを忘れてしまうくらい、考えさせられました。患者さんがこの決定でどう思うか、御家族にどう影響するか、それが一番大切なのだ、医者がどうしたいかではないのだと、改めて気付かされました。

私は、実際に将来医療系の仕事をしたいと思っていますが、もしそうでなくなったとしても、今回教わったことは、すべての職業や人に共通する大切なことだと思うので、今回お聴きしたことを忘れないでいたいです。

 

Dさんの答えの一部抜粋

 「医師は常に“正しい”ことを続けていくのではなく、答えのない問いを一生かけて考えていかなければならない」というお話も、大変印象深かったです。医学に存在する、正しい答えのない問題について、高校生の立場で、未熟ながら考えることもありますが、はっきりと自分の意見はこうだとは言えません。しかし、医師になれば、患者さんのためにも、あやふやなままでいてはならないと分かりました。将来、医学を志す者として、今のうちに自分の意見をはっきりと、相手に明確に伝えることを心がけていきたいと思います。今できることをひとつひとつ、着実にこなすように努力していきたいと思います。次にこのような機会があれば必ず参加したいです。

 

Eさん(高校1年生)の答えの一部抜粋

 私はスピーチ力さえあれば人とコミュニケーションをとれると思っていました。そのため、リスニング力とリアクション・リスポンド力が必要であることに驚きました。しかし、それらの3つの力があるか否かで、医師の患者さんへの態度が全く異なり、どちらの医師に患者さんが診てもらいたいかは明らかでした。医師としても人間としても信頼されるためには、人間力を磨くことが必要であり、その人間力は今からでも磨き始められると思いました。まずは、教えて頂いたコミュニケーションに必要な3つの力を活用しながら、友達とコミュニケーションをとり、クラスメイトから信頼されるようになることから始めてみます。首藤先生の講義の中では、このこと以外でもたくさんのことに気づかされました。本当に勉強になりました。