安積高校との交流会
2023年1月6日、新年の幕開けに福島県立安積高校から4名の生徒さんが京女を訪れ、福島の震災、復興、未来について語ってくれました。興味をもって参加した京女生は中学1年生から高校2年生までの32名、みんな真剣な眼差しで福島の高校生の話を聞いていました。
最初のプレゼンは、Sくん、Oくんによる「福島再生と基準値~安全性を伝えるには~」。除染土はどのように再生利用するべきか、日本の基準値がいかに安全な数字であるか、いずれも京女生にとっては決して身近な問題ではありませんが、リスクコミュニケーションの重要性について熱く語る安積高生の気持ちは、確かに京女生の心に届いたようでした。
2番目のプレゼンは、Tくん、Sくんによる「処理水の海洋放出~教育とメディアの責任~」。教育の役割は、正しい知識を伝えるだけでなく物の見方、考え方を育てること。メディアの情報は切り取られているから、私たちはホームページなどで一次情報を確認する必要があるということ。情報化社会の問題を鋭く突いたプレゼンでした。
その後、短い時間ではありましたが、意見交換をおこないました。「原発再稼働について福島の高校生はどのように考えるのか」という質問に対し、安積高生は4名ともに「賛成」との答え。これには少し驚きつつ、「本当に安全だと言えるのか」と突っ込む京女生の頼もしい姿がありました。
冬休み中にも関わらず参加した生徒のみなさんにとっては、本当に貴重な時間となりました。高校1年生にとっては、今後の「放射線ディスカッション」で活用できる知識がたくさんあり、たいへん勉強になったことと思います。
以下、感想文からの抜粋です。
*震災時は1歳で何も知らなかったけれど、この交流会があると聞いて原発について調べ、なぜ原発事故が起こったのか知る機会になりました。
*このプレゼンを聞いて私も力になりたいと思ったので、友だちに話しました。
*風評被害を起こしたのは県外の私たちです。正しい知識・情報の取得の大切さに気付くことができました。
*福島の問題は日本の問題、私たち自身も原発について正しく理解して考え説明できるよういにならなければと思いました。
*心のどこかで原発の問題は他人事と考えていた…懸命に伝えようとしてくれている話を聞いて、真剣に考え直すきっかけになりました。
素晴らしいプレゼンをしてくれた安積高校の4名の生徒さん、そして先生、このようなご縁をいただき本当にありがとうございました。