高2W 着付け体験講座
高校2年ウィステリア科生が着付けを体験しました。

この講座は2部制で行われ、きもの講義と着付け体験実習を実施しました。
講師の先生は京女の卒業生でもあり、着物に関する知識や技能だけではなく、現在多方面で活躍されるその社会経験から学んだこと、人生経験のなかで得たもの、感じていることなど・・・卒業生としても後輩へ多くのメッセージを伝えていただきました。
現在の高校2年ウィステリア科生は中学のときに授業で着付けを学んでいる生徒がいます。
着付けの授業では主に技能について学びましたが、この日の講座では文化論という視点から日本文化「きもの」について学びました。
技能として型を学ぶことは、私たちに着物を身につけることを可能にしてくれます。
今回の講座では、「きもの」が「自分が身につけるもの」となったとき、どのような役目を果たすのか、きものを愉しむとはどういうことなのか、さまざまな視点で見て、体験して、知ることができました。着物の歴史的変遷やそれぞれの時代の文化的背景を知ることで、着物が果たしてきた役割や文化的価値について深く知ることができました。


いまや京都では海外からの観光客が街中で着物を愉しんでいる姿が多く見られるようになりました。
時代の移り変わりとともに、着物の役割や楽しみ方は多岐にわたっていますが、
日本文化としての「きもの」をあらためて知識として学び、そして「きもの」を愉しめる技能を習得することは、これから先の人生のどこかできっと何か自分にとって価値あるもののひとつになることと思います。
今回のこの講座は、現在多方面で活躍している卒業生をはじめ、毎年たくさんの協力を得て実施することができます。
お話を聞き、体験を通して学ぶ生徒たちの様子をみていると、知識や技能の学び方はさまざまありますが、実際に話を聞いて知ること・学ぶことは、教科書やネットで学ぶこと以上に深く鮮やかな学びであると感じます。
とても心温まる内容の講座をしていただき、貴重な体験をすることができました。
11月11日(火)紅葉の深まる青天の下、高校ウィステリア科主催の大茶会が渉成園枳殻邸で行われました。
このウィステリア茶会は、高校3年生が亭主となり、1・2年生のウィステリア科生徒と保護者・先生方を招待し催されました。
亭主となる高校3年生は、昨年まで授業や京都文化論講座で茶道を学んできました。
中学から5年間、あるいは高校から2年間、茶道を学んだ生徒が茶会の亭主となるこのような経験は、おそらくこの先にもめったにないようなとても貴重な機会であったと思います。

ウィステリア科の茶道の授業は高校2年生まで実施しています。3年生は亭主という大役にあたり、事前に茶道の特別授業をしましたが、これまでの学びの成果はしっかりと身についており、その所作は時間の隔たりを感じさせないほどに、とても立派に整えられていました。
1・2年生には、毎年の茶会で3年生の姿を見るたびに、自分たちの来年の姿を思い描くきっかけとなります。
ウィステリア科が一同に会するこのような機会は、先輩は後輩をみて、後輩は先輩の姿を見て自分自身に多くの気づきが得られるよい機会となっています。
高校3年生は、この茶会を通して、日々の鍛錬がいづれどのように花開き、実を結んでいくのか・・・そういった感覚を一つの体験として感じてくれたのではないかと思います。日々の学びは当たり前のことのように過ぎていってしまうものですが、その鍛錬を惜しまず丁寧に積むことで、学びが自分自身の中に着実に実っていきます。
ウィステリア科のみなさんは、来年の茶会にむけてどのような『未来の自分』を思い描いてくれただろうか。ひとりひとりが、目の前にある日々の学びを大切にしてウィステリア科生として大きく成長してほしいと思います。

10月30日~31日 高校ウィステリア科3年生は、広島研修を行いました。
戦後80年という時が経ち、今私たちが何を知り、平和な社会の実現に向けて何をしていくのかを深く考える機会となりました。
この研修では、被爆体験伝承者として多方面でご活躍されている中原俊輔さんから広島・日本が経験したこと、原爆の実相などについて多くのお話を聞かせていただきました。中原さんが伝承される話や広島平和記念資料館に保存されている数々の資料からは、今もなお当時の悲惨さがありのままに伝えられており、戦後とよばれる月日が80年経った今の時代に、戦争を知らない私たちが、あらためて当時を知ることの意義について深く考えるきっかけを得ました。
講話後には、代表生徒から中原さんへ「私たちへ伝承していただいたことへの感謝」の言葉や「私たちが戦争や原爆について知ることの意義は、これからの私たちの生き方につながると思います」という言葉が丁寧に伝えられました。

研修2日目には、宮島へ渡り厳島神社を訪れました。
この日はあいにくの雨模様でしたが、訪れた際には社殿で婚礼の儀が執り行われており、日本三景の名所としての壮大さとともに荘厳な雰囲気も感じることができた滞在となりました。
歴史とよばれる時間の中には、さまざまな人の営みの跡が残されています。
過ぎた時代にも忘れてはいけないものがあり、後世に伝えてゆく大切なものにどのように目を向けるか、
高校3年生として、そのような視点を深く理解していく貴重な機会となりました。

7月26日(土)に「Ikenobo 花の甲子園 2025 近畿地区大会」が池坊短期大学で開催されました。
今年の甲子園テーマは「今 咲かせよう、君の花。」
本校からは高校3年ウィステリア科生徒3名がチーム「みめぐみの」を結成し、出場しました。
今年度の地区大会の制作課題は『“はな”をいかす』でした。
当日に発表された15種の指定花材+持ち込み花材1種を用いて30分の限られた制作時間内でテーマに沿った作品を1人1作、計3作品を創りあげ、作品審査が行われます。
当日発表された花材をその場で即時に確認し、自分の作品構成を考えながら花をいけこみ、時間内に作業をすべて終えるという一連の審査内容は非常に難易度が高い内容です。
与えられた花材を“いかす”作品の世界を考え、創り上げていく作業には非常に高い集中力と表現力、そして感性が必要になります。
これまでにたくさんの練習を重ねてきていますが、緊張感漂う会場の中で、目の前の花材をどのように“いかす”のかを考えながら花をいけこむ眼差しは、真剣そのもので、見ている観客側も思わず生徒たちの様子に引き込まれるようでした。


作品制作後は、それぞれの作品について3分間のプレゼンを行い、6人の審査員による作品審査が行われました。
結果は・・・京都女子高等学校 「みめぐみの」 第2位 でした!
第1位との差は僅か「1点」と・・・僅差での第2位でしたが、
審査員の方々からの講評では、京都女子高校の3作品が非常に完成度の高い素晴らしい作品であると評価されていました!!
作品プレゼンに関しては、さすがウィステリア生だと感じるような、会場全体を惹き込む魅力あふれるプレゼンでした!
出場した3名のウィステリア科生徒はそれぞれの力を発揮し、本校での学びのこころが宿るような素晴らしい“はな”を創り上げました。
今大会に出場した3名それぞれが、大きな学びの成果を得られたことと思います。

今年のチームは中学から6年間華道を学んできたメンバーで結成されました。
6年間の学び心をこの「花の甲子園」の作品に込めて参加してくれたことは、ウィステリア科としてとても嬉しく誇りに思います。
高校1年生のウィステリア科生徒が、京都文化遺産を巡るフィールドワークにでかけました。
本校周辺の東山区界隈には、魅力あふれる世界的文化遺産が数多くあります。世界からも注目される数多くの文化的魅力を発見するウィステリア独自のミッションを手に、清水寺~八坂神社までのルートを巡り、チームでの実地調査によって京都についての知識を深め、またその文化的価値を理解する活動を実施しました。
各班で携帯したカメラに残された写真には、たくさんの活動の様子が収められ、生徒たちのその独創的な視点や発想にはとても興味深いものがありました。日常生活のすぐ隣にある素晴らしい文化的価値を知り、実際に訪れ、自分の目で見て体験し、考察する・・・このような五感を使って体験する機会は、今後の探究活動にも大きな刺激となるはずです。
あいにくの雨模様でしたが、チームで協力し工夫してスムーズに進行できるように努めた各班のチームワークも素晴らしかったです。新緑の美しいこの季節の清水界隈ですが、この日は雨に濡れて瑞々しく、いっそう風情あふれる景色が広がっていました。

