中1 宿泊研修会

2025年04月19日
中学校

 4月18日(金)から19日(土)にかけて、京都府立丹波自然運動公園にて中学新入生の宿泊研修会を実施しました。

この研修では、集団生活を通して他者とともに生きる素晴らしさを楽しく学び、仲間と互いに理解を深めながらチームワークについて考え、これからのクラス・学年作りに繋げます。

 1日目、昼の研修では屋外で体を動かすことを中心とした仲間づくりのためのアクティビティを行いました。夜の研修では体育館に集合し、自分たちのクラスをどんなクラスにしたいのか、そのためには具体的にどんなことをすればよいのか、言葉だけでなく行動に移せる具体的な目標を、みんなで考えみんなで言葉にしていきました。

 2日目、体育館でクラス単位の最終プログラムをおこない、その後挑んだのは学年全員での「ヒューマンチェア」。学年全員が円になり、後ろの人の膝の上に座る。後ろの人に体を委ね、それぞれが支え支えられて一つの形を作ります。仲間を信頼し、文字通りすべてを委ねるということができなければ、成功できません。時間の制約もあり焦りが見える瞬間もありましたが、最後には見事に成功。216人でひとつの「ヒューマンチェア」を完成させました。

 216名のチームビルディングは今始まったばかり。この先どんなチーム力を発揮してくれるのか、楽しみです。

   

 3月21日(土)午前10時より、令和6年度京都女子中学校卒業式を挙行し、215名の卒業生が巣立って行きました。今年度の卒業式は校舎改築のため、現学園講堂での最後の卒業式でもありました。

 卒業生の今後のご健康とご活躍を心より願っております。

 

 2月27日(木)の6・7限に、中2後期のテーマである「放射線」について、探究した成果を発表する「探究発表会」を視聴覚教室にて行いました。これまで6班に分かれて、それぞれ課題を設定し、探究をしてきました。

 各班の発表についてお互いに評価しあい、総合評価の高かった2つの班については、3月に顕道コース3年生の前で発表します。

 どの班も情報収集をしっかり行い、課題に対する提言や解決策を述べていました。中学3年生では、より本格的にいのちや医療をテーマにした探究活動を行います。今回の発表がその礎となることでしょう!

 

1班「私たちと放射線」

 

2班「放射線と健康」

 

3班「放射線と医療」

 

4班「放射線治療の課題と対策」

 

5班「放射線を利用した農業」

 

6班「放射線が与える健康被害」

 探究活動「薬学」の一環として、岐阜県各務原市にある内藤記念くすり博物館を訪問しました。内藤記念くすり博物館は、1971年(昭和46年)6月にエーザイ(株)の創業者によって開設された施設です。

 まず、生薬の見本や昔の製薬道具など幅広い資料が展示している展示館や、約700種類の薬草・薬木を育成している薬用植物園を見学しました。その後、DVD「くすりと日本人」を鑑賞した後、エーザイ(株)川島工園の工場内を見学しました。

 ヘルスケアの主役が患者様と生活者の皆様であることを明確に認識し、「患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献し、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足する」ことを企業理念に掲げているエーザイの活動がわかる良い機会となりました。今回の訪問が、これからの「薬学」探究活動にいかされることでしょう!

 

【生徒のワークシートより抜粋】

・くすり博物館の中で人間の体のつくりについての展示が特に面白いと感じた。身分の高い人も低い人も体のつくりはみんな同じだということを一枚の絵で表現していた。

・オランダやイギリス、ドイツの認知症への取り組みが心に残った。日本も認知症の人たちが暮らしやすい環境になってほしいと思った。

・せみのぬけがらがかゆみ止めになることに驚いた。

・(DVDを観て)病気は太古の昔から悪霊の仕業とされてきたのだが、その病気を治すために先人の知恵として「薬」の知識が受け継がれていたということを改めて知ることができました。607年から薬という知識はすでに中国から伝承されており、750年には60種の薬がつくられ、そのうちの35品目が現在でも使われていることを初めて知り、驚かされました。

・創業者の内藤豊次さんが工場をつくる際に、視察に行った米国の公園工場の外観などに感銘を受けて、自然と交ざった工場「川島工園」ができたと知り、とても驚きました。(中略)このような工園が増えたら、職員の心にリラックス効果がもたらされて、働きやすそうだなと思いました。

 2月6日(木)の6・7限に、中3後期のテーマである「薬学」について、探究した成果を発表する「探究発表会」を視聴覚教室にて行いました。これまで10班に分かれて、それぞれ課題を設定し、探究をしてきました。

 各班の発表についてお互いに評価しあい、総合評価の高かった3つの班については、3月に顕道コース2年生の前で発表します。

 どの班も情報収集をしっかり行い、課題に対する提言や解決策を述べていました。高校生では、より本格的にいのちや医療をテーマにした探究活動を行います。今回の発表がその礎となることでしょう!

 

1班:ダイエットサプリと薬草成分の効果を探る!

2班:ポリファーマシーについて

3班:指定難病の新薬を開発すべきか

4班:薬物 ~薬物の乱用とその治療について~

5班:東洋医学と西洋医学の両面から考える漢方薬の必要性

6班:医療に役立つ麻酔薬

7班:サプリメントと正しく共に

8班:「薬と毒」の知識を広めよう ~表裏一体の薬について~

9班:CJD事件から考える”薬害” ~過去の教訓を未来に活かす~

10班:ジェネリック医薬品を広めよう

 1月30日、2月4日に大阪医科薬科大学病院内にある関西BNCT共同医療センターを訪問しました。中2顕道では現在、「放射線」をテーマに探究学習を行っており、放射線治療に関する知識や情報を得ることを目的としています。

最初に関西BNCT共同医療センター所長で京都大学名誉教授である小野公二先生からBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)に関する講義を受けました。

 その後、施設見学を行いました。X線シミュレーション室、CTシミュレーション室、サイクロトロン室、治療準備室と通常では見ることのできない場所を見学しました。各施設で丁寧な説明もあり、わかりやすく施設を紹介していただきました。

 関西BNCT共同医療センターの皆様、お忙しいなかご対応していただき、本当にありがとうございました。

【参加した生徒のワークシートより抜粋】

・放射線治療(主にBNCT)に関わる話が盛りだくさんで、とても興味深かった。放射線治療は1種類だけだと思っていたが、今までよりもさらに進化したがん治療法があることを知り、とても感動した。(中略)中性子を発見する中での科学者のライバル談も初めて聞くものばかりで面白かった。

・BNCTのしくみ、利点等の理解が深まりました。従来の治療とは異なり、正常細胞へのダメージが少なく、二次的影響があまり生じないことが分かりました。またシミュレーションルームで説明を受けた際、「患者さんの負担軽減」と「治療の効果」の両方に尽力されているんだ、と目で見て実感できました。そして、様々な専門の方々の工夫と技術で癌の治療が確立されていると知り、とても素晴らしく感じられました。

・探究の時間に放射線と医療の関わりについて調べる中で私は、主にPET検査について調べていて、BNCTについてはあまり知りませんでした。しかし、PET検査とBNCTはがんの特性や薬剤の投与により放射線を上手く活用しているという共通点があることを小野先生の話をきいて知ることができました。

・最後に小野先生がおっしゃっていた「分からないということが分かった、ということが素晴らしい」という言葉が心に残りました。

・今回の訪問では、最先端の設備を間近で見ることができ、とても貴重な経験となりました。医療の現場で働く方々の熱意や使命感を感じることができ、自分自身も将来の進路について考える良い機会となりました。今後も医療や科学に関するニュースをチェックし、新しい知識を身につけていきたいと思います。

 

 

 令和7年2月1日(土)、「第48回 中学かるた大会」が開催されました。小倉百人一首を通して古典に親しむという、京都女子中学校の伝統行事です。コロナ禍で開催できない年もありましたが、今年は5年ぶりに、本願寺聞法会館で開催することができました。

 2分間の札見のあと、序歌「難波津に咲くやこの花冬ごもり今を春べと咲くやこの花」が読まれ、普段とは違う環境での対戦が始まります。

 2,3年生団体戦会場では、活気あふれる様子で思い思いに対戦を楽しんでいました。2,3年生個人戦会場では、選手たちは凛とした雰囲気で真剣勝負に集中していました。1年生団体戦会場では、先生方の飛び入り参加もあり、和やかな雰囲気で対戦していました。

 京女生の皆さん、楽しみつつ、豊かな古典の世界に心を染めてもらえたらと、願っています。

 今日は立春。

 序歌の「花」、梅の花が咲くのを楽しみに、今しばらく続く寒い時期をしのぎましょう。

 聞法会館様ならびに関係者の皆様、貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

 中2後半の探究のテーマである「放射線」に関する知識を得るべく、福井県の「原子の科学館あっとほうむ」と「関西電力(株)美浜発電所PR館」を見学しました。

 「原子の科学館あっとほうむ」では、まず福井大学准教授の松尾陽一郎先生から放射線に関する講座と放射線測定器体験を受講しました。その後は、展示館の見学を行いました。エネルギーや電気、原子力や再生可能エネルギーなど、さまざまなエネルギーについて体験しながら学習しました。

 「関西電力(株)美浜発電所PR館」では、まず関西原子力懇談会の大神常務理事の講義を受けました。その後は、美浜発電所VR見学と展示館の見学を行いました。原子力発電のしくみや地震・津波などに対する安全性向上対策の実施状況について学習しました。

 来年6月の中3研究旅行では福島県を訪問し、東日本大震災や福島第一原子力発電所事故について学びます。その事前学習として今回の訪問はよい機会になったことでしょう。

 

 11月19日(火)の午後、探究活動「薬学」の一環として東和薬品を訪問しました。東和薬品は1951年に創業して以来、70年以上にわたってジェネリック医薬品の研究開発・製造・販売に取り組んでおられる企業です。

 まず、大阪工場長様よりご挨拶をいただいた後、東和薬品の紹介動画を観させていただきました。その後、3グループに分かれて、施設内を見学しました。社員の方々による薬品製造過程の説明がとても丁寧だったこともあり、生徒たちは途中で質問をしたり、メモをとったりしていました。約1時間ほどかけてじっくりと見学することができました。見学後は、質疑応答の時間を設けていただきました。生徒たちの質問に丁寧にわかりやすく答えていただきました。

 患者や医療関係者にとって「飲みやすく、扱いやすい」医薬品の研究開発に取り組み、健康関連事業を世界中に展開していく東和薬品の活動がわかる良い機会となりました。今回の訪問が、これからの「薬学」探究活動にいかされることでしょう!

〈生徒の感想より〉

・パッケージを赤い色にしたりすることで光に弱い薬を守るという工夫や、外気に触れさせないための工夫など、色々な工夫があって興味が湧いた。

・大阪、岡山、山形の3つの工場で同じことをしているわけではないことを知りました。より効率的に薬品を製造するために、考えられた仕組みになっていると思いました。岡山工場と山形工場にも機会があれば行ってみようと思います。

・薬は箱に詰められますが、その箱の形や閉じ方にも工夫があることを初めて知りました。薬に対して安心できるなという気持ちが大きくなったし、楽しく学べて薬への関心が高まりました。ここにこれてよかったです。

 

 

11月16日(土)、大学E校舎にて第90回教育懇談会を行いました。教育懇談会とは、保護者の方々と教員が共に学ぶ機会として、本校で長く続いている行事です。
 今回は宮崎大学准教授の山﨑朗子先生をお招きし、「獣医学で人の健康な生活を支える」をテーマにご講演いただきました。一般的に獣医師の仕事は、病気の動物を治療することだと思われています。しかし、食品衛生や公衆衛生の仕事に従事し、動物に関わる食中毒や感染症を調査したり予防したりすることも、社会の中での獣医師の重要な役割であると教えてくださいました。我々が普段口にしている食用肉が流通するまでに行われる検査や、ヒトの感染症の検査にも獣医師が携わっていることなど、獣医学や獣医師のイメージが大きく変わる、興味深いお話を聞くことができました。講演後の質問も多く寄せられ、知的好奇心を大いに刺激された、楽しい時間となりました。