中3(Ⅲ類型) 理科特別授業「宇宙物理学の講演と京都大学キャンパスツアー」を開催しました

2017年7月10日

進学・進路指導

    日時:2017年6月26日(月)

  場所:京都大学基礎物理学研究所(北部構内、農学部の中にあり)

     パナソニック国際交流ホール、湯川記念館、京都大学キャンパス

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 中学3年生のⅢ類型で行っている「理科特別授業」を今年度も行いました。

 今年度は、京都女子高校の卒業生である農学博士、藤田裕子先生が声をかけてくださり、京都大学基礎物理学研究所を訪問させていただくことになりました。

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 まずは、湯川記念館のサロンにて昼食を取らせていただき、その後、京都大学基礎物理学研究所のパナソニック国際ホールにて、山下泰穂先生と藤田裕子先生の講演を聞かせていただきました。

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 山下先生は3月に京都大学大学院博士課程を修了され、宇宙物理学で女性では10年ぶりに博士号を取得されました。近々、研究者として独り立ちされるということで、今回の貴重な機会をいただくことになりました。講演では、「重力波による宇宙の研究」について話をしていただきました。それまで数式でしか証明されていなかった重力波が2015年に初めて実験で検出されました。今後、さらに技術が発達して、初期宇宙(宇宙の始まり)からの重力波を検出することができると、どうやって宇宙が生まれたかが明らかになるかもしれません。山下先生は理論物理学の手法を用いて、重力波と宇宙について研究されています。

 藤田先生には、「環境微生物学」についてと、「研究者とはどのようなものか?」についてお話しいただきました。微生物は生態ピラミッドの土台であり、生態系を支えている重要な生物です。その微生物について調べるために東南アジアに出向き、現地の人との交流や、水やトイレもないような過酷な環境で研究を行った様子など教えていただきました。また、ある1つの事柄を調べるためには様々なルートで研究が行われ、文系・理系問わず,どこの分野に進んでも研究の対象になります。研究者とは,科学的な事実にもとづいて新しいストーリーをつくりあげていく者であると、教えていただきました。

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 講演後、京都大学内の様々な施設を見学しました。湯川記念館では、湯川先生が実際に使用していた本や、ノーベル賞のメダルなどを見ることができました。図書館では、様々な物理の本を実際に手にとって見ることができました。図書館にある本が英語の本ばかりで、驚いた生徒もたくさんいました。また、地下にあるスーパーコンピューターを見ることができました。その後、研究所から百周年時計台記念館まで歩き、キャンパス内を見学しました。

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 中学生にとっては難しい内容の講演でしたが、生徒たちは一生懸命理解しようと話を聞いていました。このような貴重な機会を生かし、今後も知的好奇心を育てていってほしいと願っています。

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  〔生徒の感想より〕

★講演について

・重力波のような最先端の研究を解説してくださり、かなり話の内容は難しかったが、物理学の幅は広いということが分かった。また、研究者は研究するだけでなく、学会での発表や違う研究室での勉強など、様々なことするんだと思い、英語は不可欠だと分かった。

・とても面白かった!なかなか難しい部分もあったが、分かりやすく説明してくださったので、新しい知識を除いては、それなりには理解できたのではと感じている。改めて、いくつか疑問が浮かんだので、調べてみたい。

・宇宙の始まりを数学的に表すというのに、どのように表せるのか興味を持った。

・藤田先生の講演を聞いて、研究者という職業についてより詳しく知ることができた。女性の研究者が少ないということを知り、将来もっと多くの女性研究者が生まれたらいいなと思った。

・(ラオスでの調査の際の共同生活の話から)研究者は忍耐力だけでなく、社交性も必要なんだなと思った。

・講演の内容は結構難しかったけれど、自分が知らなかったことをたくさん学ぶことができた。

・理科の研究でも、数学で計算して、英語で論文を発表しなければならないから、全てつながっていることが分かった。

・山下先生は中学高校時代は物理が苦手だったと聞いて、とても驚きました。いつ何がきっかけで興味がわき、人生が変わるのかは分からないので、何事にも好奇心を持つことが大切なんだと学んだ。

・藤田先生によると、研究とは「科学的な事実に基づいて新しい話を作る」だそうだ。ただ発明するだけでなく、なぜ?どういう?を調べて考えることを研究をしていると言うと聞いて、研究は努力して、たくさん苦労しないと続けられないなと思った。

・「研究」「研究者」とはどういうことで、どのような人なのかを改めて学ぶことがdけいた。また、研究の過程や研究に関わる人を知ることで、研究というものは人生をかけるものでもあるんだなと感じた。

・基礎物理学研究所に来る研究者の人数が一年間で2500~3500人と聞いて、多いと思った。さらにそのうち外国人の人数が600~700人ということや、国際会議や研究集会を年に30~40行うということを機器、英語は大切だと思った。

・どんなことを勉強するにせよ、英語や数学、国語、理科、社会、その他の教科とはどこかで必ず繋がっているということを学んだ。今後は一教科だけに偏らず、どの教科も勉強していこうと思った。

★湯川記念館の見学について

・日本人でノーベル賞を獲得した人は沢山いるが、その中で初めてノーベル賞をとった湯川秀樹が日本に与えた影響はすごかったものと実感することができた。

・ほぼ全てが英語の本で分厚くて、私たちの読む本とは大違いだった。大量の本があったが、あれでもまだ一部だというのでとても驚いた。

・愛用されていた机と椅子に座って、なんだか少し賢くなった気がした。

・当時の紙や本、黒板やソファが置いてあり、興奮してぞくぞくした。

★キャンパスツアーについて

・初めて京大に行ったが、楽しむことができた。スーパーコンピューターや図書館など、日々私が目にすることができないようなものも見られ、心に残る特別授業となった。

・歴史展示室では、京大の歴史がわかりやすく解説されており、特にジオラマが精巧に作られていて、京大の中がどんな感じなのか一目で見られるのがすごいと思った。

・京都大学で講演を聞かせて頂くという普段では到底あり得ない貴重な経験をさせて頂き、自分が今まで習ってきたことの発展的な内容や大学の授業の雰囲気、博士課程を卒業された方のお話など、様々な体験ができて、とても楽しく、かつ新鮮でした。また、将来自分のやりたいことにまっすぐ突き進めるよう、毎日勉強をこつこつ頑張って行こうと思います。

・全く想像のつかなかった自分の大学生像が少し具体的になったような気がした。何をするにしても英語は必要だと思った。とにかく大学が広くて驚きました。

・京大の歩みや校風を知ることが出来た。教師と生徒の争いの歴史やビラが展示されていて、生徒一人一人のもつ意志や考えが強く、個性が広く認められている大学なのだと思った。

・図書館に何万冊もの本があり、それらが全て理系に関する本だったのが衝撃的だった。

・図書館は英語で書かれた物理の本が大量にあってびっくりしたし、古そうな本も結構あって、住みつきたいと思った。

・図書館にある本のほとんど全てが英語で書かれていて、それを京大生などが読んでいると考えるとすごいなと思った。自分も読めるようになりたい。

・早く大学生になりたいと思った。

・ショップでは京大ならではのグッズが売ってあり、見ているだけでもとても楽しかった。

・大学の中を歩いていると、たくさんの外国人がいてとても驚いた。大学は色々な国籍の人がいて、国際的な交流の場でもあるのかなと思った。